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「野鳥のお話」 [狩猟・動物]


(07年4月16日の唐戸渓谷。木々、歌い始める季節です)
 
 田歌での今年の初ツバメは3月末。昨年は4月7日とメモしてある。
農業の開始の合図とされる彼らの飛来。そんな所でも気候の変化を感じる事が出来るのだけど、それはさておき・・・。

 彼らは南の国フィリピンやラオスの方から「避暑のため?」に日本へやってきて、秋ごろには「避寒のため?」に南へと戻っていく。つまり彼らは熱い所も寒い所も嫌いな連中ということになる。で、熱帯を出てさわやかな日本にやってきたらさっそく巣作りを初めてせっせと子育てに励むのだ。

 我が家には新築のその年から「1つがいのカップル」がやってきた。今年はどうも「3カップル」に増えているようだ。日本では縁起が良いとされて、可愛くもあるので、いちいち糞受けの台まで作ってやって見守っている。そうして巣立ちをした後はあまり近くで見かけなくなる彼らだが、また南へ旅たつ直前になると少し逞しくなった姿を見せて何故か再び我が家周辺にやってくる。当然家主の俺に別れの挨拶をしている訳では無いだろう。ひょっとしたら庭木や電線に群がって、「来年またここへ来るんだよ」と親子で場所の確認をしているのかも知れない。それを「ツバメがお別れの挨拶しに来たよ」なんて子供たちに嘘をついてみたりして、私を含めた日本人たちは勝手にロマンチックに感じている。
 
 だが、南の島では事情が違うらしい。
日本で巣立った子供たちが全員無事で翌年我が家に嫁さん連れて帰ってきたら大変なことになるのだが、どうもそうならない理由にも人間が絡んでいるようだ。
 「南の国の住人たちはツバメを食うらしい・・・。」
すっかり人間は安心だと思って帰った子ツバメ達はうっかり南の住人たちにも気安く近寄るようで、そっちではツバメはコオロギやバッタ同様に大切な「タンパク源の一品目」と扱われている。きっと日本人がスズメを食うようなものだろう・・・・・・・・・・。
 
 
 さて気を取り直して・・・、サシバというタカの仲間(猛禽類)も3・4日前から姿を見せ始めた。彼らもまた日本では「夏鳥」(夏の間観られる鳥)とよばれ南のほうからやってくる「暑がりで寒がりの鳥」のようだ。「ピッックイ~~~」とトビの声より細く高い声で鳴き、良く聞こえるので姿を見つけるより先に鳴き声で気がつく事が出来る。で、空を見上げてみるとちょうどカラスくらいの大きさで羽をバタバタさせて飛んでいる姿を見つけることが出来、遠く旅をする鳥のわりにはあまり上手な飛び方に見えないのが面白い。

 タカの仲間にはトビ(通称トンビ)またオオタカなどのように留鳥といってずっと同じエリアで生活するものもいる。オオタカはふかふかな毛に覆われているので確かに日本の冬でも暖かそうだ。トビははるかに飛ぶのが上手いように見える(グライダー飛行が得意)ので、どこにでも旅に出てくれたらいいのだが、彼らは特に日本人が大好きなようで、トラクターの後を掘り起こされたミミズやカエルをあてにしてついて回ったり、生ゴミの捨て場や狩猟獣の残骸などを上手く見つけては、四季を通じて人間との共存を図っている。

 そういえば冬の間には「ミサゴ」という海に多い白いからだが美しい大型のタカが芦生の集落周辺に出没し、さすがに目立つその勇姿に野鳥好きでない人たちも騒いでいた。私たちは勝手に「ミサ子」と名づけて観察していたが、もう芦生を離れもとの海へ戻ったようだ。たまには川の魚を食べたくて来ていたのかもしれないが、日本語ではこういっためずらしいパターンで飛来した野鳥のことを「迷鳥」と呼ぶらしい。

「別に迷ってへんで。」
と、ミサ子は言いたいかもしれない。


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