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美山の冬 [田舎生活]

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(2006年の大雪の翌日。美山の冬ってこんなだったよな~~。)

 寒くなってきました。
僕が美山にやってきてなんとも17回目の冬を迎えようとしている。
すっかり美山の冬に慣れてはいるし、基本的に雪が好きではあるのだが、年の
せいか、お家の中をもっと温かくしたいという願望が年々より強くなってきますね。
田歌舎の宿泊棟はかっこいい薪ストーブでホールもロフトもとても温かくなり、実
のところうらやましい。家庭用にも家中温かい薪ストーブを設置したいです。

 ところで今年は12月にはいってもまだ雪が見られない。山も白くなった日もまだ
なく、まったく雪の気配がしてこない。今年も去年に続いて寝雪にならないのでは、
と心配になってくる。かつてには考えられなかった天候だ。17年前、僕が美山に
来て初めての冬はとくに厳しい冬で、大阪出身の僕にとって同じ関西の冬としては
想像を絶し、衝撃を受けたことを今も忘れることはできない。クリスマス寒波ととも
に一気に1M以上の雪が積もり、大寒のころには1日中気温はマイナスのままの
日が続き、夜にはマイナス10度を下回る日が何日もあった。道路掲示の温度計
のマイナス14度の文字は衝撃だった。そして頻繁に雪は降り続き、道路の両脇
はいたるところで2M近い雪の壁となり、路面もスケートリンクのようにアスファルト
が見えないような日が何日も続いた。今から思えばあんな厳しい冬はあれ以来
体験していない。

 美山の初冬。

 11月。10月の秋晴れの気候も続かなくなり北山時雨などとも呼ばれる日本海側
特有の天気模様に変化してくる。快晴の日はあまり無く、1日の中で降ったり晴れ
たりすることが何度も繰り返されるような日が月に半分くらい、そして雨模様の日も
多く、次第にみぞれが混じるようになり、山の上が雪で白くなるような日が何回か
やってくる。

 12月。初旬には決まって里にも雪が降りてくる。5センチ程度の年もあればいき
なり30センチほども積もったこともある。そして冷たい時雨に雪が混じる寒くて暗い
12月もクリスマスの頃にはまとまった雪が降り、お正月に帰省するときには決まっ
て車の上にどっさりと積もった雪を乗せたまま、京都市内を自慢げ?に走り抜けた
ものだ。

 そんなかつてとおおよそ変わらない天気の移り変わりが来てから5年程度は続き、
春も夏も、そして寒くて暗い初冬も、美山の気候が体にすっかり定着してきた10年
ほど前から、次第に色んな形で天気の移り変わりが崩れてきた。初冬のころの時雨
模様、雨から雪に変わるようなパターンは不明瞭になり、まったく雪の気配がないほ
ど気温は高い日が続いたと思えば、突然の大雪が舞い降りたりする。12月初旬の
大雪でそのまま背丈ほどの積雪となった5年前のような冬、里ではまったく寝雪に
ならなかった昨冬。総じて雪は少なく、温度は高くなっているだけでなく、その移り変
わりは全く予測のつかないものになって来ている。

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(約100キロ特上イノシシ捕獲・解体中。田畑の被害額を取り戻しました!!)

 実は冒頭の文章を書いた後、9日から10日にかけて初雪が里を舞い、山には5
センチ程度の雪が降った。今週は雪の予報も出ている。次第に冬は近づいているが
最近吹くことの多い春先に多いフェーン現象のような生ぬるい大風は、この冬にい
ったい何をもたらすのだろうか。

IMGP5313.jpg
(どうですかこの旨そうな肉塊。田舎暮らしが最高~~!な瞬間です。)

 予測のつかない冬が美山でまた始まろうとしてる。暗い12月が終わり、寝雪ととも
に新年を迎え、雪かき、薪割りから1日は始まり、薪ストーブの暖のもと、他の季節に
は少ない落ち着いた時間過ごす時、そして晴れた日にはまぶしい雪景色に身を包み、
狩猟と解体を中心に過ごす田歌舎のあたりまえとなってきた冬の営みがいつまでも
続くことを願って止みません。


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