「生き物が好き」 [雑感・日常]
(ノゴマという野鳥。スタッフの家に迷い込んできたところを捕獲。もちろんすぐに逃がしました。)
近頃本当に多忙だ。田歌舎のいろんな取り組みが、他の団体や、行政や、地域の
人々や、いろんな人やネットワークに繋がってきて、そんな中で生み出される色々
なすばらしい活動には、予想以上に膨大な事務やミーティングが生まれてくる。た
った今はそんな新しい広がりが楽しくて、都会への出張やパソコンを前にする仕事
にも、自分でも意外なほど楽しさを感じながら立ち向かってもいる。
いろんな取り組みや計画が頭の中に溢れていて、田歌舎の労働がおざなりになり
そうな中だけど、4年目を迎えるスタッフたちは各部門のリーダーとなって田歌舎
のいろんな営みを、あたらしい研修生たちとも協力しながら着実に進めてくれてい
る。アイガモ農法、山菜園、しいたけ栽培、自然農法などさらに規模が大きくなっ
た田畑。今年から始める新しい取り組みも含めて全て順調に進んでいる。そして団
体参加が増えてきた田歌舎のアウトドア体験や宿泊、ますます活発になってきた自
然学校の活動などにも、それぞれが責任をもって多くの参加者にむけて素敵な時間
を作ってくれている。
そんな多忙な田歌舎のなかで、あまりにも多くのことを考え、対応しなくてはな
らない立場になってしまい、正直イライラしたり焦ったりすることも多い日々にも
なったけど、ちょっと息詰まるときに僕がかつてと変わらず求めているのは生き物
との触れ合いだな。と、近頃改めて思ったので文章にしてみようと思う。
(今年からはじめたアイガモ農法のカモたち。かわいいが秋には食卓へ。)
春先は猟犬たちの前を通るたびに日課のように首のまわりのダニ獲りをしていた。
たった今は毛換えの時期だから、1日に何回も犬の毛をむしりに行く。そしてちょ
っと小休止の時には来たばかりのアイガモの様子が見たくなり、日々成長し、生意
気に泳いでいる姿に心癒される。庭の用水槽には子どもと釣った魚が数匹泳いでい
て、たまに覗き見をして変わらず元気な様子を見るとなんとなく嬉しい気持ちがす
る。そしてツバメ御殿と化した田歌舎には数十羽のツバメたちが軒下を行き交うが、
糞のことが気になる以上に、彼らの営みが垣間見えることが楽しい。
田んぼに泳ぐオシドリのツガイ。時々ピックイーと鳴きながら頭上を旋回するサ
シバ(鷹の仲間)。さくらんぼを狙うヒヨドリとの戦い。鹿肉を狙うテンの捕獲。
近所の人からは罠に掛かったアナグマの始末をお願いされてみたり。
住民から要請を受けて行くサルの駆除。ゆとりのある朝や夕方にする鹿やイノシ
シの狩猟。トレッキング中に見かけるヤマメ。倉庫を行き交うチュー吉(ねずみ)。
スタッフの家に迷い込んで捕獲したノゴマという名のきれいな野鳥。
あ、蛇も何故だか妙に好き。見つけたら捕まえなくては気が済まない。シマヘビ、
アオダイショウ、ヤマカガシ、そしてガイド中にはマムシを捕獲。いつもは手に取
るだけで幸せで、すぐに逃がしてやるのだけど、この時のマムシは後日、みんなで
食いました。(スタッフに初体験させてやろうと思ってね)
他には、トレッキング中に出合ったリスが目の前で木から木へジャンプ。久々に
出合った川ネズミは渓流の浅瀬を、すぐ足元を、慌ててほにょほにょと体をねじら
せながら潜水。様々な夏鳥たちの到来と目撃。
あ~~~。最近だけでも色々あるものだな。
(ヤギのメメオ♂。田んぼの周辺の雑草を食べてもらおうと飼い始めました。やっぱり乳がほしいので来年は♀も飼います)
駆除したり、捕獲して食ってしまうことは今回は置いといて・・・、
いまだに夜道で鹿に遭遇するだけでも嬉しい気持ちになり、どんな生き物でも見る
だけでも嬉しい。珍しい野鳥を見かけると車の速度は落ちて余所見をする。歩いて
いる時は足は止まる。触れるのも嬉しい。ヒキガエルも見つけたときは必ず手にと
ってしまう。ねずみですら流石に放置は出来ないので、先日駆除をしたけれど、事
務室の脇をシャカシャカッ、チョコチョコッ、と走る姿は愛らしく感じてしまう。
今書いたこと全部、この4月と5月のこと。
そして忙しい最中でも、アカショウビンの到来が遅く、田歌舎ではまだ鳴き声が聞
こえて来ないことが日々気にかかる。
他にももっといろんな出会いがあったけど書ききれない。
いつでもそんな生き物たちの出会いを知らぬ間に探している。
いまだに僕の頭の中は生き物のことでいっぱいだ。
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